おはようございます。

 

今日も今日とて凍えそうな気温でございますね。

 

こんな日は熱々のラーメンで暖を取りたいところです。

 

そういえば昔、日本のラジオに韓国人の女の子が出演して

 

日本のインスタントラーメンは具材が少なくてびっくりしたと言ってました。

 

韓国の袋めんにはもっと具がたくさん入ってるとのこと。

 

パーソナリティーのおじさんは「それは韓国は人情があるから~」と

 

フォローを入れて美談にしていました。

 

まぁ、美しい話で終わったので余計な事を言う必要もないとは思いましたが

 

おそらくそれは人情云々の話ではなくて「料理哲学」の違いの話だと思います。

 

冬の冷えが厳しい韓国ではチゲ、つまり鍋物分化が発達しています。

 

後から入ってきたインスタントラーメンも

 

このチゲ料理の影響を受けながら現地化したため

 

麺(サリ)が他の具材と同等に扱われるようになりました。

 

つまりチゲのように色んな具材を鍋に入れて調理する中で

 

麺がそこまで特別扱いされず(具として一番存在感がありますけどね)

 

具材の一つとして煮込まれるようになったのです。

 

だから韓国の袋ラーメンはかやくと麺を同時に入れて茹でる商品が多いです。

 

これに対し日本のインスタントラーメンというのは

 

そもそもラーメンという蕎麦やうどんと同じように

 

独立した一つの料理品目から派生しており

 

その料理において麺とスープは最も重要視されるものなのです。

 

例えば私が子供のころに読んだラーメン漫画の中で

 

主人公がやくざの親分さんみたいな人に脅迫されて

 

インスタントラーメンを美味く作り上げて見せろと言われ

 

他の具材を一切入れずに麺とスープだけで提供した回がありました。

 

子分達はナメてるのかと詰め寄りましたが

 

親分さんは大笑いしながら麺とスープの大切さを説き

 

他の具材を入れていたらただじゃ置かないつもりだった旨の台詞を発していました。

 

つまり日本のラーメン分化において麺というのは他の具材と比べ重視されてるので

 

袋ラーメンでも麺のコシやスープのコクなどにすごく拘っている製品が多いんですね。

 

茹で方も先に湯を沸かしておいてからサッと茹でるものが多く

 

少しでも忠実にお店で食べる食感や風味を再現させようとする試みが伺えます。

 

なのでコトコト煮込む事で麺と他の具材をスープと絡ませる韓国のラーメンとは

 

根本的に料理哲学が異なるんですね。

 

あまりにも寒い朝なので熱いスープに入った麺が欲しくなり

 

ちょっとだけ日韓のラーメン事情に思いを馳せてみたのでした。

 

さーて、今日のお昼は真ん中取ってちゃんぽん麺にしようかな。